制作:でんこう君現場チャンネル
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はじめに
「BSが映らない」「受信できません」とテレビに出たとき、多くの方はアンテナ故障を疑います。しかし実際には、角度のズレやケーブルの緩みが原因のことがほとんどです。
この本では、でんこう君が現場で実践している「家庭でもできる安全なBSアンテナ調整方法」をやさしく紹介します。
第1章 BSアンテナの基本構造
BS/CSアンテナは、南西方向の静止衛星から電波を受けています。反射板で集めた電波を中央のコンバーター(LNB)が受け取り、テレビへ信号として送ります。
衛星は常に東経110度上空にあります。この方向を正しく向けることが受信成功の鍵です。
第2章 太陽の位置でわかるアンテナ方向
BS/CS110度の衛星は太陽の位置とほぼ一致します。夏至・冬至の午後2時ごろの太陽の方向が衛星とほぼ同じです。
つまり「午後2時に太陽が当たる位置」が受信の目安です。その時間にベランダで太陽が差す場所なら、アンテナ設置に適しています。
さらにスマートフォンのアプリで「方位角」「仰角」を調べると、正確な角度を確認できます。
第3章 ベランダ設置のコツ
ベランダでは、手すりや壁面を利用してアンテナを固定します。風や振動で向きがズレやすいため、Uボルトとスプリングワッシャーで確実に締め付けます。
注意点:
・強風時は作業しない
・防水処理を確実に行う
・手すりの外側に乗り出さない
第4章 テレビでできる受信レベルチェック
専用測定器がなくても、テレビの設定メニューで受信レベルを確認できます。
手順:
1. リモコンで「メニュー」→「アンテナ設定」→「BS信号強度」へ
2. 受信レベル(数値)が表示される画面にする
3. アンテナを左右・上下にわずかに動かし、最も高い数値で固定
第5章 アンテナがずれたかを簡単に確認する方法
アンテナがずれたと思ったら、テレビの「BS信号強度」画面を開いたまま、アンテナを手で少しだけ動かしてみます。
数値が下がる → 方向は合っている
数値が上がる → 向きがずれていた
上がる方向に少し回し、最も高い位置で固定します。
まとめBSアンテナは「角度」「固定」「配線」の3点で決まります。午後2時の太陽方向を意識して、少しずつ角度を合わせていけば必ず映ります。
でんこう君のひとこと:
「焦らず、2時の太陽と同じ方向へ! 数値が下がれば正解です


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